重点プロジェクト

トンネルスキャンロボット

株式会社リコー

被写界深度拡大カメラと照明装置を搭載した本ロボットを普通自動車に取り付けてトンネル内を走行することによって、トンネル全壁面を高精細に撮影することができる。
撮影した展開画像を利用して、現場での点検作業やオフィスでの点検調書作成の業務効率を大きく向上させる事を目指している。

実証や開発の状況

・通常のレンズよりも、ピントの合う範囲が3倍~5倍大きい被写界深度拡大カメラと撮影箇所を照らす照明から構成されている。
・時速40キロ程度でトンネル内を 走行し、壁面を撮影することで、展開画像の作成が可能である。
・将来的にはトンネルの定期点検へ活用し、点検作業の効率化を目指す。

精密農業用ドローンシステム

泉橋酒造(株)、慶應義塾大学 SFC、神奈川県立産業技術総合研究所

自律飛行するドローンを用いて定期的に田畑の地形や作物の生育状況を計測し、そのデータを農作業に活用して収量や品質を向上するためのドローンシステム。

実証や開発の状況

・マルチスペクトルカメラ(※1)を搭載したドローンにより、酒造米の生育状況等に関するデータを収集し、そのデータと酒造米の成分との相関関係を分析する「精密農業用ドローンシステム」の開発を目指す。これにより、酒造米から製造する日本酒の香味等の品質向上を図る 。
※1マルチスペクトルカメラ:複数の波長により、植物の生育状況や活性度(※2)を求めることができるカメラ
※2活性度:光合成に必要な光の吸収度

人と建物の健康をサポートするIoTスマートホーム

大和ハウス工業株式会社

多様なIoT機器や住宅設備機器を一元的に管理できるクラウドサーバーと設備用コントローラーを開発し、「人の健康、建物の健康、人のつながり」をコンセプトとする新たなIoTスマートホームの実用化を目指すプロジェクトです。

実証や開発の状況

2019年度は、IoT機器の遠隔地からの設定・管理に関する技術検証や、複数のIoT機器の組み合わせにより提供できるサービスの検討を行いました。2020年度12月からは、住宅設備機器の遠隔地からの設定・管理に関する技術検証や、生活情報端末(15インチのタッチパネル型端末)を活用した、各種サービスの体験と評価の実施を行っています。

小型低速ロボットによる住宅街向け配送サービス

パナソニックホールディングス株式会社

人手不足が深刻化する物流業界において、モノを運ぶ側の負担低減と受け取る側のメリット増加に向けて、住宅街において小型低速の自動配送ロボットによる安全かつ効率的な配送サービスの実用化を目指すプロジェクトです。

実証や開発の状況

2020年11月25日から12月24日まで、Fujisawaサスティナブル・スマートタウン内で、公道走行時の技術検証および課題抽出に関する実証実験を行いました。ロボットを利用した新たな配送サービス体験に対する受容性を検証するため、2021年2月以降に、実荷物を使った配送サービスの実証実験も予定しています。