県で取り組む実証実験やイベント

2014年08月29日「プレ実証フィールド」

今は使われなくなった元県立新磯高等学校
「プレ実証フィールド」
-生活支援ロボットの研究開発を加速化-
ここは相模原市南区にある、今は使われなくなった元県立新磯高等学校。
さて、元高等学校とロボットはどういった関係にあるのでしょうか。

生活支援ロボットを商品として皆さんにお届けするためには、開発中のロボットが実際に使用される場所で「きちんと動くのか」、「ニーズに合っているか」などを確認する、いわゆる「実証実験」を行うことが重要です。

県では、これまで病院や福祉施設、公道など、実際にロボットが使われる施設等での、実証実験をセットしてきました。
実験を行った開発企業からは「今後の開発に弾みがついた」とか「課題が洗い出せた」いった評価をいただきましたが、その一方で「まずは模擬的な環境で実験(プレ実証)を積み重ねたい」といった声も寄せられました。

そこで、この元高等学校を「プレ実証フィールド」として活用することになったのです。
自律運転車椅子
実際に、オープン初日に実施された主な実験の様子をご紹介します。

<校 舎>
①自律運転車椅子
自律走行して目的地まで到達する車椅子ロボットです。
校舎を病院、介護施設に見立て自律走行を行い、センサーで障害物を回避しながら、廊下から室内に、スムーズに出入りができるかについて実験が行われました。

災害対応マルチローター機

<体育館>
②災害対応マルチローター機
火災などの災害時に、上空からのカメラによる情報収集や監視などを行うロボットです。風の影響を受けることが無い、体育館で、プレ実証が行われました。

無人遠隔操縦ロボット

<グラウンド>
③無人遠隔操縦ロボット
災害現場など人が近づくことが困難な場所で、ショベルカーなどの操縦を行うロボットです。
無線でロボットを操作し、ショベルカーを動かす実験が行われました。

放射線観測ロボット

④放射線観測ロボット
ソーラーパネルによる給電で、「無線による遠隔操縦」や「センサーによって障害物を回避しながらの自律走行」により放射線観測を行うロボットです。
明治大学生田校舎から遠隔操作による実験が行われました。


プレ実証フィールドでの実証の様子(平成26年5月30日)

このほかに、水中ロボットのプレ実証が行える、仮設プールも備えています。

いかがでしたか。
県では、少しでも早く皆さんに「プレ実証フィールド」で育ったロボットが届くよう、
ロボット開発企業や研究機関とともに、がんばっていきます。